「日々の指針」
 ー 西園寺 昌美 著

祈りは魂の叫び

1.

一切の生きとし生けるものよ、幸せであれ、と祈っているのが、世界平和の祈りである。目に見えるものも、見えないものも、遠くにいる者も近くにいる者も、親しい人も疎遠な人も、すでに死んだ人もこれから生れてこようとする人も、愛する人も憎い人も、動物も植物も、この世に現われたもの一切すべてを含んで、世界平和の祈りは存在している。そしてこの祈りは地球の隅々にまで愛の光となって、隈なくふりそそがれてゆく。かくてすべて安泰。世界平和の祈りはすべてのすべてである。

2.

真の祈りは自分のことは勿論のこと、人々の汚れを浄化し、人々の内なる存在を光で充たす。祈りとは人間にとってはなくてはならないもの、毎日の生活を送るにあたって必要欠くべからざるものである。祈りについて、もっと大切に思い、深く考えることだ。あなたの祈る祈りは、人々に静けさと平安と愛と安らぎを与えている。

3.

嬉しいこと、楽しいこと、素晴しいことは、他に分け与えて差しあげなさい。辛いこと、悲しいこと、苦しいことは、自分が代って祈って差しあげなさい。その人は自分では祈れないからです。すべてを祈りに変えることによって、その人は救われてゆくのです。また自分も一回りも二回りも大きく素晴しく成長してゆくものなのです。

4.

人間は誰でも等しく、二十年前、十年前、数年前に為してきた行動にたいしては、今日もまたその責任を持たねばならない。
時がすでに過ぎ去ったとしても、過去のその行動は、決して消え去ったわけではない。
がもうすでに過ぎ去ってしまった過去の行動に対して、一体どのようにして責任を持てばよいのであろうか。タイムトンネルの如く、過去の時代にもどり、そこで改めて犯した言葉や行動を悔い改め、反省し、新しく作り変えて現在にもどって来られれば一番よい方法なのではあるが、今の時代ではそうもゆかない。
それでは、本当に過去の罪を消し去る方法がこの世にあるものだろうか?
それはある。それは祈ることである。
過去の消えてゆく姿として世界平和の祈りの中に、すべてを投げ入れ、徹底的に祈れば、タイムトンネルで過去にもどり、自らの手で罪を消し、新しく出発出来ると同じように、祈りの力で、祈りの光で、祈りのエネルギーで過去の罪や行動はすべて消すことが可能なのである。その効果は絶大である。驚くほどである。祈らなければ永遠に過去の罪や行動は消えず、現在、未来までもなおその尾は引きつづいてゆく。世界平和の祈りはすべてのすべてである。

書籍「日々の指針」(日本語/Japanese) 西園寺 昌美 著

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