「日々の指針」
 ー 西園寺 昌美 著

心をみがく

1.

心の弱い者、未熟な精神の者は、常に責任を他者に押しつけようとする。そして自己弁解が激しい。また、常に物事に真正面から立ち向かおうとせず、まず逃げようと試みる。こういった人達はいつまでたっても成長していない。肉体は完全に成熟していても、精神は十二、三歳あたりで完全にストップしてしまっている。他者に責任を負わせるのをやめた時に、はじめて本当の大人になれるのである。自分に責任がある。

何が起ろうとそれは自分がしたことだと、勇気をもってすべてを受けとめる勇気こそ、大人の精神である。

2.

毎日、澄んだ心で生活してゆきたいものである。いつも様々な邪念が現われては、消えてゆく。澄みきった透明の世界においては、闘争もなければ、悲哀もなければ、苦難も勿論無い。いつも心安らかで、何事にも心乱されることなく、波立つこともない。そういった世界に一日に一回はひたりきりたいと願う。その世界は世界平和の祈りから生まれてくる。

3.

今日のあなたの顔はなんと美しく輝いていることであろうか。何という美しさだ。

心の美しさが清らかさが気高さが、そのまま顔に写し出されているではないか。野心もない、欲望もない。虚栄もない。唯あるのは人類の平和の為に祈れる神の心のみ。

今日のその輝きは明日も又そのまま持続され、そして明後日も一年後も十年後も、未来永遠に輝きは失われることはない。

4.

人は真摯な気持で神を求めるならば、そこがヒマラヤの大雪原であろうと、文明文化盛んな現代都市であろうと、もしくは、最も世俗より隔絶した修道院の中であろうと、場所など全く関係ない。あくまでも自分の心の中に神は在る。

書籍「日々の指針」(日本語/Japanese) 西園寺 昌美 著

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