「日々の指針」
 ー 西園寺 昌美 著

人生は自分の手によって開く

1.

外部からの援助は人間を弱くする。自らの手で自らを励まし、何事にも屈することなく、勇気づけようとする精神こそ尊いものである。人の為によかれと思って援助の手を差しのべる時は、余程の読みが必要である。相手の自立の気持を失わせるようであっては、かえって援助がマイナスとなって働いてしまうからである。人生は自分の手によってしか開けないものである、ということをよく知ることである。

2.

今、自分に与えられている境遇から逃げ出すことができたとしても、また同じ境遇が追いかけてくるものである。

というのは、自分自身の心が変わらない限り、その人の住む環境、境遇は変わらないということである。今、自分に与えられている環境、境遇こそ、今まで長い問自分自身の心で描いてきた通りの世界であり、自分の思っていた通りの世界の展開なのである。

人間は往々にして、自分のまわりに起る出来事は、すべてまわりの責任のように思うのであるが、実はそうではない。

自分のまわりで展開する出来事は、すべて自分の発している想念波動から成り立っている。

想念波動が常に素晴しい明るいものであるならば、あなたのまわりは常に幸せと笑いに充ちあふれている世界に違いない。あなたの発する想念波動が暗くじめじめしたものであるならば、あなたを取り囲む雰囲気は常に暗く嫌なものに違いない。

まわりが変わったならば自分が変わるのではなく、自分が変わるならばまわりが変わるのが原理である。

3.

あなたは、今の瞬間生れかわった。人間、瞬間瞬間新しい自分に生れ変っている。

今の自分は、たった数分前の自分とは違う。瞬間瞬間進歩し、前進している。そして完全なる神の愛へと近づいている。過去の失敗は今のあなたのものではない。もうすでに消え去ったのである。いつまでも古い考えにひきずられる必要はない。

4.

知識によって知り得たことを、いかに為すかが必要なのであって、いたずらな知識の蓄積は、自分の身の混乱をまねく。あらゆることを知ってはいるが、為す力がないという状態では、その知識もすべて無用に終ってしまう。知識によってそれを深く理解し、その結果、この世に為してゆけばすばらしい結果をもたらしてくれるだろう。

書籍「日々の指針」(日本語/Japanese) 西園寺 昌美 著

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