「日々の指針」
 ー 西園寺 昌美 著

自分が変わる、まわりが変わる

1.

人は何かに蹟いたり失敗したりすると、大変なショックを受け、自信を失ってしまう。だがそれにもめげず、同じことに再び挑戦し、それをやりこなしてゆくと、改めて、自信がついてゆくものである。

だが、その失敗を恐れて、もう一度試みることを回避した人たちは、一生失敗から逃れることが出来ずに、あげくのはて、恐怖してしまう。一生立ち上がることが出来ない。何事も恐れず、回避せず、挑戦してゆく心がけこそ最も大事なことである。

2.

「もう半分しかない」と「まだ半分もある」。「もう歳だからそんなこと出来ない」と「まだそんなことが出来なくなるほど歳とってはいない」。「残りの人生の最後の日」と「今日は私の残りの人生の最初の日」。「もう明日はない」と「まだ明日がある」。「余生あと十年しかない」と「余生まだ十年もある」。「足が動かない」と「まだ手が使える」。この二通りの言い回しは、全く同じ状態でありながら、明と暗、十(プラス)と一(マイナス)、積極的と否定的な考え方に別れる。

 あなたは一体どちらの考え方を日頃しているのであろうか?もしすべてが暗く否定的な考え方だったら、随分毎日が憂鬱で息苦しく、希望の無い人生を送っているに違いない。直ちに想いを転換し、積極的な生き方、十のエネルギーの方向に展開させるべきだ。そうすれば運命は上昇間違いなし。

3.

毎日の生活の繰り返しが、未来のあなたの生活を築いてゆく。否定的な想いで暮していると、いつか必ず否定的な暗い未来があなたの前に現われてくる。あなたの未来を明るいものに変えたいのなら、今あるあなたの想いを即変えなければならない。それは積極的な想い、すべては必ずよくなるのだ、という光明思想で生きることが必要である。

4.

劇の中に、主役、脇役、悪役があるように、この世においても、その人が悪そうにみえても、またその人がつまらぬ人間であるように思えても、あゝ、この世においてそういう役をもらって生きていかねばならない人達なんだ、と思って、かえってそういう人達に対して「お役目ご苦労さま」とねぎらい、感謝することが大事である。どんな人間でも、決して軽蔑したり馬鹿にしたりすることは出来ない。
この世において、神さまから主役をもらって生きている人達は、己れの前生に感謝すべきである。

書籍「日々の指針」(日本語/Japanese) 西園寺 昌美 著

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