「日々の指針」
ー 西園寺 昌美 著
信じられないぐらいの安らぎ
1.
すべての苦しみの元は、その人の心の中にある。一切の自己弁護を避け、我の想いを捨て、正しく自分を見つめれば、その苦しみの原因があざやかに心の表面に浮び上ってくる。原因がわかれば、後は悩まず、悔まず、消えてゆく姿として世界平和の祈りに入れ、神に感謝するのみである。すると不思議とあんなに苦しんでいた自分が、信じられないくらいの安らぎを得られるものである。
2.
生きることを恐れてはならぬ。生きていることに不安を抱いてもならぬ。たとえ肉体が不自由であっても心は自由なのだ。期待を抱くのだ。生きているということは、常に未来に明るい希望の星を抱きつづけてゆくことなのだ。何事に対しても、決してあきらめてはならぬ。
3.
すべての人間は愛を求めている。又すべての人間は理解されることを望んでいる。
人に愛されず理解されぬ程苦しいものは無い。それがどこまでも続くと、生きる希望さえも失ってしまう。それ程までに人に愛され理解されることは、人間の真の喜びであり生甲斐なのである。
今、誰からも愛されることなく、又理解されることなく、淋しさと孤独に打ち拉(ひし)がれている人よ、ようく聞き給え。そんなに嘆くことはない。神が誰よりもあなたを愛し、あなたをよく理解している。そのうちに必ずあなたの前によき理解者が現われるであろう。神があなたの前に降してくれている。
4.
虚偽を愛し、真理を嫌う者は、その想いが自ずと自分の姿形、そして行動に反映してくる。善良な心を持っている者は良い人相をしており、邪悪な心を持っている者は、悪い人相をしている。人は誰でも日々の想いの積み重ねによって、自分の顔をつくってゆく。