如是我聞 ー五井先生の言葉ー(日本語)
高橋 英雄 編著

205.

山に入り、滝に当り、座禅を組むことは、肉体的には苦しいかもしれない。しかしそれは私に言わせればいとやさしいことだ。初めからそのつもりでいるし、それのみになるから覚悟が出来てしまう。だから精神的には楽だというのである。 しかし、都会や日常生活の束縛された中にいると、そうはいかない。いつ如何なる時にどんなことが起ってくるかもしれない。どんなことが身にふりかかってくるかもわからない。その中にいて、神我一体になろう、悟ろうとすることは、山にこもって滝に当ることより、なおつらく、なおむずかしいものだ。 古人はうまいことを言ったもんだ。大聖は市井より生ずと。本当にその通り。

■書籍「如是我聞 ー五井先生の言葉ー」(日本語/Japanese)
高橋 英雄 編著
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