明日を明るくするメッセージ / 西園寺 昌美 著
世間からいわゆるいい人、優しい人といわれている人は、人との付き合いをうまく円滑にしようとして自分の本音を殺してしまうので、イエス、ノーがはっきり言えなくなります。
自分の心の中では否だと思い、ノーとはっきり否定したい心を持っていながら、相手の心を傷つけまい、相手の心を喜ばせよう、相手に満足感を与えようとして、自分の心とは裏腹にイエスと言ってしまう。
そしてその後で一番傷つくのは自分自身の心なのです。
自分のノーと言えない弱さはどうやって克服できるか。
例えば嫁姑の問題でも、姑から理不尽なことを言われ、反発したいけれども、それを心に押し止めて、素直に、「ハイわかりました。おっしゃる通りに致します」と答えた後、姑に対して怒りや憎しみの心が出てきた場合、その嫁のとっている言動は完全に間違っていることになるわけです。 ,
その場だけをうまく繕う、その場だけをうまく調和したようにみせても、自分自身を傷つけていくのは正しい生き方ではないのです。
正しいことを自分の信念を貫いて行ない、はっきりと自分を主張できる強い人間になるよう自分自身を変えていかなければ、自分自身の心の中に悩みや憤感が鬱積し、いつか必ず爆発してしまうか、それが奥へこもって病気になってしまうか、そういう人生を辿らなければならなくなります。
自分を殺すことで周りを調和に導くことは、いいことではないのです。
自分自身を滅することは自分の誇り、存在を無にすることになります。
それは人間として一番否定的な生き方、消極的な生き方で、素晴らしい生き方とは言えないのです。
本来の正しい真理の在り方ではないのです。
ですからまず自分自身に自信を持ち、はっきりと自分を打ち出していくことです。
人からどう思われても構わない、自分は常に守護霊守護神様に守られている。
自分は何らかの必要があってこの世に生まれてきたのだ。
目立たなくても、オ能がなくても、みんなから認められなくても、自分が今この世に存在しているのは、神の目から、宇宙の法則から見れば深い大きな意味があるのだ、必要なのだと自覚し、自分の存在価値を認めることです。
そして自分自身を正しく見つめ、自己を深く掘り下げ、自分の天命というものに目を向けたならば、次第に自分の心が変わってゆき人との接し方も変わってきます。
イエスかノーか、その一言がはっきり言える自分自身になることが必要なのです。
自分をかばうためのイエスであってはならないのです。
たとえ相手から反感を抱かれようとも、それはたった一瞬です。
長く続くものではありません。
長く続くのは自分自身を裏切った自分自身の行為です。
イエス、ノーのこの簡単な言葉をはっきり言える強い人間になることが、人生を大きく変えていく秘訣です。
そのイエス、ノーをいう瞬間に、守護霊守護神様に祈り、たとえ相手が自分をどう思おうと自分はこれでいいんだと確信をもって言える人間になることが必要なのです。
それができさえすれば、あなたの人生は大きく変わります。